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「中学聖日記」に光明? 視聴率爆死ドラマの汚名返上なるか
代官山太郎
有村架純が教師と教え子の禁断の恋に揺れ動く「中学聖日記」(TBS系・火曜午後10時)が、根強いファンに支えられている。視聴率の低調ぶりが放送開始当初から報じられてきた同作。初回視聴率が6.0%(ビデオリサーチ、関東地区)と爆死スタートと揶揄され、その後も多少の変動はあるが6%前後をさまよい続けている。その要因として教え子役のルーキー、岡田健史が実年齢19歳で劇中の中学3年生役は厳しいという意見や、コンプライアンス重視の時代に今時中学校の新任教師と教え子の恋というテーマは現実なら犯罪的でご法度過ぎる、という意見などがネットに噴出してきた。しかしドラマはこれから12月18日の最終回第11話に向かって佳境に入り、物語は盛り上がっていく。一時は打ち切りもささやかれた同作を支え続けているコアな人気は注目に値する。

一つプラス要素になったのが、13日放送の第6話から物語が一気に3年進み、岡田演じる生徒役が岡田の実年齢に近い高校3年生になったこと。これなら違和感もなく、最初から後半をターゲットにしての岡田の起用だったのだろう。

恋愛ドラマの人気は根強い。今クールでも同じTBS系の『大恋愛〜僕を忘れる君と』はムロツヨシの二枚目ぶりで大きな反響を呼んでいるし、『獣になれない私たち』(日本テレビ系)は新垣結衣と松田龍平の共演で大人の恋模様が描かれ、やはり好評だ。そんな中で『中学聖日記』は教師と教え子の恋という禁断の恋を扱った問題作だけに、リアルタイムで家庭で視聴するというより、若い層は録画や配信で見るということもあるだろう。世帯視聴率は低いのは宿命かもしれない。ただし、恋愛ドラマを好む層には熱烈な支持を受けている。恋愛ドラマファンにとっては、あくまで恋愛ドラマが好きなのであって、視聴率が高いドラマが好きなわけではない。視聴率の高い低いは関係がないのだ。

27日放送の第8話では、同僚教師と交際を決めた聖(有村)の前に、かつて恋に落ちた教え子・晶(岡田)の母・愛子(夏川結衣)が突如として現れる。それをきっかけに、聖と晶の3年前の事件が保護者に知れ渡り、母親たちが乗り込んでくるという泥沼の展開となりそうだ。

クライマックスに突入し、今後は、物語の展開から毎回目が離せなくなってくるだろう。視聴率はここから大幅な上昇ということはあまり考えられないかもしれないが、ネットなどでの話題の盛り上がり方次第では10%の2ケタにどこまで迫れるか、期待がかかる。
2018/11/26


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