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中居ジャニーズ退所は理想的なモデルケース SMAP再結成にもプラス
代官山太郎
SMAPの元メンバー、中居正広が先週21日にテレビ朝日で記者会見を開いて、3月末をもってジャニーズ事務所を退所することを発表。「のんびりな会」という会社を設立、ソロを始めるとのことだ。

この会見、注目すべきはジャニーズ事務所が仕切っていたこと。中居はまだジャニーズ所属だから当たり前といえば当たり前だが、彼ほどの稼ぎ頭が3月で卒業するという段になって事務所がそのための会見を仕切って花道を作るというのは、中居退所がいかに支障なく準備されたものであるかということを物語っている。会見にあたってジャニーズが選んだメディアにプレスリリースを送ったわけだが、そこにはしっかりおなじみのジャニーズ担当者の連絡先が書かれていた。

SMAPの解散劇はジャニーズに激震を走らせた。いまだ解散を受け入れられないファンも多く、物議を醸したテレビ生中継謝罪をはじめとしてジャニーズにとってもマネージメント上のイメージダウンとなった面もあるのは否定できない。

中居の退所はそこから3年の月日をかけてようやく実現した。中居と事務所は昨年春に具体的な会談をもったというが、実際にはもっと以前から中居が退所することはジャニーズにとっても織り込み済みだったはずだ。中居が言う退所を意識したSMAP解散の時から、ジャニーズとしても覚悟は決めていたに違いあるまい。

しかし中居はすぐには実行に移さなかった。そこにはかつてI女史としてよくマスコミに登場したSMAP育ての親ともいえる飯島三智氏の意向もあったと言われている。本来なら草なぎ剛、稲垣吾郎、香取慎吾の3人が飯島氏について行ったタイミングで中居も行動を共にしたかったのだろうが、飯島氏が「3年待って欲しい」と中居を説得したというのがもっぱらの噂だ。だが、それが結果的に功を奏したと言えるのではないだろうか。

中居が3年間という時間をかけたことで十分な準備期間ができたし、ジャニーズ側も中居を独立後も全面バックアップするという体制が築けた。さらにSMAP解散の図式が、木村拓哉対中居、草なぎ、稲垣、香取という1対4の構図にならずに済んだ。このことは将来的にSMAP再結成がたとえ単発の企画でも持ち上がることがあったときにプラスになるだろう。

中居のジャニーズ退所は理想的な退所の仕方として語り継がれるかもしれない。
2020/2/25


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