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「いい加減にしてよ、日本シリーズ!」
埼玉県・ヒナ子
30代前半・女性

格別野球ファンでもない私にとって、今年の日本シリーズは「勘弁してよ」の一言。
たしかに注目に値するゲームなのはわかるけど4時間以上かけて決着がつかず、次の日も延々と延長戦。
見たかった映画もドラマも全部見逃してしまいました。野球の延長が我慢出来るのは30分〜1時間が通常の感覚だと思う。バレーボール等は全部録画で放送しているのに野球だけ4〜5時間の延長なんておかしい!



テリーのコメント


野球放送の延長については、昔から賛否両論ある。
単純な話、野球ファンは「最後まで見せろ」とクレームをつけるし、野球に関心がない人は「次の番組を早く見せろ」とクレームをつける。
テレビ史の経緯から言うと、30数年前までは放送終了時間になると、どんなに試合が盛り上がっていても放送は打ち切り。
「大変申し訳ございませんが、ここで終わらせていただきます」とアナウンサーが毎回、平謝りしていた。
それに対するテレビ局へのクレームが毎回、すさまじい数で押し寄せる。
そこで、ついにテレビ局は放送延長を決めた。それから20年以上、野球放送が延長されて次の番組が順送りになるというスタイルが定着した。
その間、野球ファン以外の視聴者からのクレームもあったが、番組出演者のなかには「なんで私の番組が野球のせいで遅れ遅れになるのか。納得がいかない」と怒って番組ごと撤退してしまった大物タレントもいた。
しかし、その後、ナイター中継は軒並み視聴率が低下。放送延長は取りやめになり、それどころか地上波での野球中継自体が激減した。
その結果、もはや野球中継延長についての賛否両論もクレームもテレビの世界から消えてしまったのだ。
そんななか、今年の日本シリーズはフジテレビが地上波で第6戦、第7戦を完全生中継。2試合とも中日とロッテは激戦を展開し、放送はゴールデンタイムから深夜枠まで及んだ。
私たち野球ファンは、久しぶりに手に汗握る野球中継を見て興奮し、延々、テレビにかじりついていたが、ふと心配になった。
「これって野球ファンじゃない人は、どう思っているのだろう。視聴率はどうなっているだろう」
しかし、意外なことに、この放送の視聴率は驚くほど高かった。
「そうか。日本人はまだまだ野球が好きなんだな。おもしろい試合さえ見せれば、視聴者もちゃんと支持するんだな」
そう思うと、久しぶりにうれしくなった。
「いつまでも野球なんか放送してないで、早く次の番組を放送しろよ」というクレームが懐かしいと思っていた私にとっては、「久しぶりにテレビに野球が帰ってきた」という感慨があった。
テレビには常に賛否両論あっていい。それが健康的なテレビのあり方だ。
そして、野球が元気な時代も、日本が健康的な証なのである。
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