<<ほぼ日替わりコラム>>

今月のレポート「芸能事務所の推しメンは、朝ドラでチェックせよ!」
芸能探偵S
朝ドラ『マッサン』が絶好調のようだ。朝ドラ初の外国人が主役ということで、スタート前は大コケのにおいがあったものの、始まってみると高視聴率をたたきだしている。シャーロット・ケイト・フォックス演じるエリーが、思いのほか、日本人の心をキャッチしたこともその要因のひとつかもしれない。日本人好みのするかわいいルックスをはじめ、たどたどしい日本語、ピン子や相武紗季にいじめられてもけなげにがんばる姿勢、酒造会社をやめてからニートと化しているのにもかかわらず、いまだ形の見えないウィスキー作りの夢を追う旦那をひたすらささえる妻…というポジションに、やまとなでしこらしさを感じるのだろうか、「エリーちゃんかわいい。ウチの嫁もこんな三歩下がってついてくる優しさがあればなぁ」と全国の旦那さま方は思っているのかもしれない。
 朝ドラで全国に顔を知らしめた俳優たちが、その後民放のドラマに抜擢されるのは、今に始まったことじゃないが、ブレイクチャンスを活かすことができかは、事務所の力やセンスに大きくかかわっている。
 『あまちゃん』の能年玲奈は、彼女を大切に育てていこうと思ったのだろうか、事務所が作品を選び過ぎたうえ、露出する機会を逃してしまい、出演作が、往年のヒット漫画だったことから原作の熱狂的ファンに大ブーイングを受けてしまい、散々な結果に。
 『花子とアン』で言えば、窪田正孝と賀来賢人が、同世代俳優から一歩顔を出すポジションを与えられたようだ。「何も台詞がないシーンで、口で言う以上にモノを言っている彼の演技はお茶の間の皆さんにも届いているでしょう」と、花アンでナレーターを務めた美輪明宏が太鼓判を押す賀来賢人、三池崇史監督や深作健太監督など多くの監督から高い演技力が評価され、でている作品の役柄によって印象をガラリと変えることから「カメレオン俳優」とも言われる窪田正孝。このふたり、今クールではTBS系ドラマ『Nのために』で共演している。ふたりを目にするごとに、『花子とアン』の世界が思い出されるので、ストーリーに入り込みにくいのが難点だ。花アン人気に便乗したキャスティングなのかもしれないが、できれば出演ドラマを分けてほしかったのは個人的希望。ちなみに窪田正孝は「スターダストプロモーション」、賀来賢人は「アミューズ」と、どちらもキャスティングに食い込む力を持つ大手事務所所属。ふたりは演技力に定評があるだけに、事務所としてはドラマまたは映画を選ばずに、色んな役で力と人気を付けさせていく方針か。
 さて、『マッサン』では、マッサンの妹役を演じる元ももクロの早見あかりや、鴨居商店で鴨居の大将について修業している帝大生・青山役の小堀雅弘。出番は少ないながらも、なかなかの存在感を発揮しているふたりに注目して、朝ドラ後の活躍と事務所の戦略に期待したい。
2014/12/5


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