<<ほぼ日替わりコラム>>

アミューズに押し寄せたシュプレヒコール!
かけ出し芸能記者マチ子
東京・渋谷にある芸能プロダクション「アミューズ」は、サザンオールスターズやポルノグラフティ、パフュームなどのアーティストをはじめ、福山雅治、寺脇康文、岸谷吾朗、神木隆之介、上野樹里、吉高由里子など幅広い年齢層の実力派俳優陣を抱える大手プロ。しかしこのアミューズが新年早々、抗議活動の対象とされ、一時騒然となったのはご存じだろうか。
 そのきっかけとなったできごとは、大みそかの紅白歌合戦に登場したサザンオールスターズが演奏した「ピースとハイライト」にある。発売自体は2013年だが、その当時よりネット上では政権批判との解釈がなされ、ひそかに話題となっていたが、今回、国民的番組の紅白であえてヒトラーを思わせるチョビひげをつけて登場し、パフォーマンスを行ったことも相まって「反日」「在日」バンドと行った批判まで飛び出した。
 さらに追い打ちをかけたのは、同じくその中継場所となった年越しライブで、受勲した紫綬褒章のおしりのポケットから取り出したり、それをオークションにかけるというジョーク、天皇陛下のモノマネをしたことだ。
 これを受けて、「アミューズ」のビル前で抗議活動が行われたのが冒頭の事件である。横断幕や国旗を持って集まった人々が、「釈明しろ」などと、謝罪を求めるシュプレヒコールをあげたという。
ジョン・レノンや忌野清四郎など、歌を通じて、自分の主義主張や政権判を行うアーティストは少なくない。サザンオールスターズは今となってはエロを含めたラブソングを歌い上げるアーティストとして人気を博しているが、しばしば政治色のある楽曲を発表してきたこともある。そのため、表現の自由という視点から歌詞についてよしとしていたファンも、さすがに皇室を馬鹿にするような行動には眉をひそめ、ちょっとやりすぎでは…とファン離れが加速しているというのも伝えられている。
 個人的には紫綬褒章に関するジョークは桑田圭祐独特の“おちゃらけ”が行き過ぎたなとは思う。ただ、ライブ会場のスクリーンに映し出された「平和」を意味する世界各国の言葉の中で、ハングルの部分だけを切り取ったり、どこかの半日団体が日の丸に×印をつけた画像を示して、「桑田は在日だ」と主張する団体やネトウヨたちもどうだろうか。その後、抗議されたサザン側は「他意はなかった」という謝罪コメントを発表して、一連の騒動の終息を図ったようだ。次のライブでは、「言いたいことも言えないこんな世の中じゃ〜」とパロッって、サザンらしさ見せて欲しいと願うのは私だけだろうか。
2015/2/3


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