<<ほぼ日替わりコラム>>

歌ネタとリズムネタ、軍配があがるのは!?
芸人情報ツウ会社員 佐藤
今破竹の勢いで売れている芸人は誰かと聞けば、多くの人が『クマムシ』の名前をあげるのではないだろうか。ボケ担当の長谷川俊輔と、ツッコミ担当の佐藤大樹のコンビ芸人だ。坊主でコワモテの長谷川がネタ中にアイドル声で歌う「あったかいんだからぁ♪」というフレーズが大ヒットし、今月頭にはCDも発売された。もちろん、売れ行きはかなり順調だとか。着ボイスのランキングでも見事1位に輝いたというから、その人気ぶりたるや相当なものだ。
 ただしそんなブレイク中にも関わらず、二人は大きな危機感を感じているという。というのも、リズムネタという少しかぶるジャンルで、吉本芸人『8.6秒バズーカー』がブレイクを果たしつつあるのだ。『8.6秒バズーカー』の武器はラッスンゴレライ”という謎の言葉を中心に据えた歌ネタだ。ボケのはまやねんとツッコミの田中シングルは、この謎の言葉をキーワードに、ヒップホップさながらにキレのあるダンスやラップを交えながらネタを披露する。このネタが面白いのはモチロンだが、おそらくブレイクを果たしたのは、それが誰にでも真似できるレベルだからだろう。その証拠にインターネットでラッスンレゴライ"と検索すれば、子どもからいい大人がやっているものまで、数限りないマネ動画を見つけることができる。ラッスンレゴライ"は、SNSやブログなどを含め、WEBの世界で何かと注目を集めたい一般ピープルの現在のニーズにピタリとハマッたのかもしれない。
 さて、歌ネタとリズムネタと、少し毛色の違うように見えるこの2組だが、同じバラエティ番組に出るとなると、やはり少しかぶってしまう印象がある。ネタ見せが主役となる番組以外では、悲しいかなプロデューサーによりどちらかが選ばれ、どちらかが落とされてしまうのではないだろうか。
無論、今現在はそのようなバラエティ番組のゲストに呼ばれる数を比べれば、おそらく『クマムシ』に軍配が上がるだろう。だが、2ヶ月もすればこれが逆転している可能性はゼロとは言えない。さらに、その年の売れっ子の証明とも言える「流行語大賞」まで辿り着くのはどちらかと言えば…ブレイク時期的にはどうしても、あとから来た『8.6秒バズーカー』のほうが有利だろう。いやもちろん、2組の次に新たな刺客が登場する可能性もゼロではないから、『8.6秒バズーカー』とて全く気は抜けないだろうが。『クマムシ』というコンビ名は、高音や高圧、真空にも耐え、120年間水がなくても生きられるという生物に由来しているという。その生物と同じく芸能界での長いブレイクを狙うなら、もう今のうちから、「あったかいんだからぁ♪」に続く新曲…いや新ネタを作っておく必要がありそうだ。
2015/3/12


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