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懸賞生活のなすびがなぜエベレスト挑戦!?
芸人情報ツウ会社員 佐藤
4月25日、ネパール中部で起きたマグニチュード7.8の大地震で、登山家の野口健さんと供に、ある意外な人物の無事が確認された。そう、なすびである。なすびは地震の際、雪崩が起きたエベレストに3度目の登頂挑戦をしていたが、雪崩に巻き込まれることなく無事が確認されたという。このニュースを見て、「あのなすびがエベレスト!? 」と驚いた人も多いのではないだろうか。そう、なすびと言えばかつて、伝説の突撃番組「進ぬ! 電波少年」で、「人は懸賞だけで生活をしていけるか」をテーマに掲げた「電波少年的懸賞生活」のチャレンジャーであった人物。とあるアパートの一室に全裸で監禁され、座布団などで局所を隠しながらTVに映る姿は、当時センセーショナルなものとして話題となった。しかもなすびは、1998年〜99年の1年3ヶ月もの間、あの部屋でひたすら懸賞に応募し続け、見事、日本では100万円、韓国では、日本までの片道の飛行機代相当の81万6000ウォンを稼ぎ出したのだ。
 ところがなすびの消息は、その後パッタリとお茶の間から姿を消す。そしていきなり、今回のエベレスト挑戦での再出現だ。いったいこの16年の間に、カレに何が起こったのだろう…。今回のコラムでは、そんな彼のお茶の間にいなかった期間”にスポットを当ててみたい。
実は、「進ぬ! 電波少年」の後なすびは、出身地である福島へ帰郷していたのだそうだ。そして、そこで冠番組を持って活動していたという。また一方で、喜劇俳優としても活動し、2002年には自身が座長を務める劇団も立ち上げ。以降は舞台俳優として確実にキャリアを重ねていた。
 ところが2011年、東日本大震災が起こる。故郷の窮状を目の当たりにしたカレは、福島県の復興を強く想う。そして、故郷の復興を祈願したエベレスト登山をはじめるのだ。第一回目の挑戦は2013年の5月。登頂への最後のアタックまでたどり着くも、山頂から100m下で悪天候に阻まれ、無念のリタイアとなってしまった。さらに2014年には広く募金を呼び掛け、数百万円を集めてエベレストに再挑戦するが、大規模な雪崩が発生。なすび自身は継続を望むもシェルパが登山をボイコット。またあえなく登頂を断念することとなった。そして今回…なのだが、残念ながら今回も、奇しくも大地震の発生により、登頂の継続は難しくなっている。
 まさに不運の連続とも言える事態だが、私は個人的に、これを機会にもう一度、なすびが再び日の当たる場所に出られるチャンスではないかと思っている。あの毒舌あだな”を武器に、見事復活を遂げた有吉のように、うまく立ち回ればその可能性はあるのではないだろうか。まあ本人には、まったく余計なお世話かもしれないが。
2015/5/4


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