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又吉の受賞は出来レースか否か!
お笑い好きスナックママ・@アケミ
「ピース」の又吉クンの「火花」、芥川賞に選ばれたわネ。すごいわ〜。私、選ばれてすぐ本屋さんに買いにいったんだけど、どこも売り切れなのよネ。なんでも内容は、売れないお笑い芸人と、個性的なお笑い哲学を持つ先輩芸人のおハナシなんでしょう? 二人の心のぶつかりあいから、「笑いとは」「才能とは」「生きるとは」「人間とは」っていう、人間の根底を描いてるんですって。今まさに活躍している芸人さんが書いているんだから、すごくリアルなお話が読めるんじゃないかって、期待しちゃうわ〜。
 でもこの受賞、「出来レース」っていう声も多いのよネ。受賞したその日の「報道ステーション」で、司会の古館さんも、「もはや芥川賞は本屋大賞と変わりませんね」って発言したって。つまり、芥川賞の質が落ちたっていうことを言いたいワケよね。確かに又吉クンのネームバリューがあるからこそ、発行部数124万部を超える大ベストセラーになっている事実はあるけれど…。でも選者はみんな第一線で活躍する作家先生ばかりでしょ? そんな先生たちが例え「本が売りたいから、芸人の本を選んでください」って圧力をかけられたからって、又吉クンに票を入れたりするかなぁ〜。だって考えてもごらんなさい。今はそんな著名な先生たちであっても、本が売れない時代でしょう。「本を書くだけで食べていける作家は日本に30人しかいない」って誰かが言ってたのを聞いたことがあるけど、本当にそうだとおもうわ。若い人って本を買わないもの。でもだからこそ、何年も賞が取れない苦しみや、いい本を書いても売れない苦しみを、選者の先生たちもよく知っていると思うのよね。芸人も一般人も関係なく、いい作品を選んであげたいって思うんじゃないかなあ。
 まあ私も夜の世界で生きてきたオンナだから、世の中キレイごとだけじゃないって分かってるけど。又吉クンだってそのへんのところをよ〜く分かってるから、天狗にならずに、いつも通りたんたんとしてるのよ。そのへんもえらいと思うなぁ。いずれにせよ、又吉クンの作家としての真価が問われるのは次の作品よね。いいものを書いて、世間をあっと言わせてほしいなあ。これはゲスい話かもしれないけど、又吉くんの懐には、今回の作品の印税で、1億6千万円以上が入ってくるんだって。そのお金でちょっと遠くに旅行とか、心機一転してきたらいいんじゃないかしら。うるさい世間の声が届かないところにネ。
2015/7/29


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