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不祥事を得て「ギャラクシー賞」を受賞
クリエイティブディレクターKY
僕が最近大好きな番組はね、ダウンタウンがMCを務めるTBS系バラエティ番組「水曜日のダウンタウン」なんだけど、みんな見てるかなぁ。
これまでダウンタウンが同じくMCを務めてきた「リンカーン」、そして「100秒博士アカデミー」の流れを継ぐバラエティで、2014の4月からスタート。世の中にある様々な「説」を芸能人のプレゼンターが独自の目線と切り口で紹介するという設定で、検証VTRを流していく内容なんだよね。
初回視聴率は7.0%と低調だったんだけど、その後少しずつ上昇していったよね。
ちなみに僕のお気に入りの「説」は、1年ほど前に放映された「整体の施術中に、獣神サンダーライガーにロメロスペシャルをかけても全然気づかれない説」だなぁ。整体師がお客さんにマッサージをしている最中で、ライダーと交代して技をかけるんだけど、これが見事に気づかれないんだよ。まったくおかしいよね、ハッハッハッ。他には、「松本人志 メキシコからきた謎のマスクマンとしてプロレス会場に登場してもバレない説」では、実際に松っちゃんが覆面レスラーになりリングに登場した際は、大きな話題を呼んだのも覚えているよ。
ただその一方で、番組内で謝罪する不祥事も話題となったのも記憶に新しいよね。今年の1月に放映された「ブックオフの福袋買うヤツどうかしてる説」では、「買うヤツはどうかしてる」という表現を繰り返し使うことで、中身に価値がないかのような誤解を与えたことや、取材時に売れないことを見越したような福袋を作るよう促されたこと、とある100円ショップの福袋が「1袋も売れなかった」と紹介しているのにもかかわらず、実際には10袋が完売されているなど、事実と異なる内容を放映したことがあったよね。
これを受けて松ちゃんは、「この番組は唯一チャレンジしている番組で、これで保守的にならないか心配」とコメントしていた。僕も、この不祥事となった「説」はちょっとやりすぎちゃったと残念な気持ちだけど、番組が打ち切りにならなかったのはギリギリよかったかな。番組予算が削られる昨今、大掛かりなセットやロケを用意せずに、アイデアだけで笑いを得るっていう番組内容は、構成作家や制作スタッフたちの腕の見せどころ。それが、保守的にならずにギリギリセーフのラインを狙うのは、さらに難しいところだよね。
その努力が功を奏したのか、先月放送された「徳川慶喜を生で見たことがある人ギリまだこの世にいる説」では、優秀番組などを顕彰する『ギャラクシー賞』2015年7月度月間賞を見事受賞したらしいね。これからもそのチャレンジ精神で、ユニークな説を発表していってほしいなぁ。
2015/8/25


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