<<ほぼ日替わりコラム>>

ドラマ「武道館」のもう一つの楽しみ方!?
Kis-My-Ft2大好き!T橋M美
女の子のアイドルが武道館を目指す、朝井リョウの小説が原作のドラマ「武道館」見てる〜!? 一人だけ人気が突出しちゃう“メンバー内格差”とか、ハタチ超えたらオバサンって呼ばれちゃう女性アイドル特有の加齢問題とか、体型キープのための無理なダイエットとか、アイドルを取り巻く普遍的なテーマが1話ごとに進んでいくから、アイドルファンじゃない人が見てもすごく分かりやすいつくりになっているわ。AKB48の握手会襲撃事件とか、丸刈り謝罪事件をモチーフにしたエピソードがあったり、元モー娘。の矢口真里が本人役で出演して、「武道館目指すんだったら恋愛は絶対ダメだよ〜」って助言するんだけど、マネージャーに「お前が言うなよ!」ってツッコまれたり、現実のアイドル界とリンクさせた演出がてんこ盛りなのもおもしろいわ。MAXのNANAが振付師役でLOVEマシーンの振り付けレッスンをするっていう、色々ねじれてる感じも笑っちゃうわよね。
でもやっぱドラマのメインテーマ「アイドルの恋愛」よ〜! ドラマ内のアイドルユニットを演じているのが、「juice=juice」っていうハロプロの若手グループなんだけど、本当のアイドルがイケメン俳優とイイ感じになるシーンを見てると、演技ってわかっててもドキドしちゃう〜! でもね、一つ言わせてほしいのは、この物語の主人公の日高愛子ちゃん、プロ意識がなさすぎるわ! 男子と気軽にツーショット撮ったり、外で手を繋いじゃったり…軽率すぎよ! もちろん、ストーリーとしては複雑な家庭の事情もあって、それを陰から支えてくれる幼なじみに心が惹かれていく…っていう納得できるストーリー流れが用意されているから、恋愛に溺れるだけの女の子だとは思わないけど、「アイドルとしての意地」みたいなギラギラした感じがなさすぎるわ! 愛子ちゃんは素朴すぎるのよ! 愛子ちゃんを演じる中の人、つまりjuice=juiceの宮本佳林ちゃんが持っているアイドル根性が伝わらないのが悔しいところよ。佳林ちゃんは高い歌唱力とダンススキル、隙のないステージング、アイドルとしてのブレない立ち振る舞いから、“アイドルサイボーグ”と称されているんだけど、下積みが長い苦労人よ。小学生の時からハロプロエッグ(今はハロプロ研修生って呼ばれているハロプロの下部組織よ!)として活動していて、バックダンサーがメインのエッグの中では珍しく、コンサート限定ユニットに選抜されたり、先輩の舞台にキャスティングされたり、ソロ活動を行ったり、ファンからは注目される存在だったのよ。でも、デビューが有力視されながらもことごとくチャンスを逃しちゃって、エッグの仲間とか、オーディションで受かった一般の女の子たちにも追い抜かれて行って、それでも全力でバックダンサーをつとめる彼女の心中を思うと胸がいっぱいになっちゃう…。さすがに自分の後輩がモー娘。のメンバーに選ばれたときは、レッスンに行けないくらい泣きはらしたっていうエピソードは、ホント泣ける!! もし私の娘が同じ状況だったら「もうがんばらなくていいよ」って抱きしめてあげるのに! そうやって辞めていく仲間たちもたくさんいる中、それでもずっと「つんくさんの作る楽曲が好きだからハロプロにいたい」って言い続けて、やっと中学3年生でデビューにこぎつけたのよ。高校生になるとほとんどのエッグが辞めていく時代だったから、ホントに滑り込み! って感じよ。つんくさんお得意のファンキーなディスコサウンドでデビューできたし、ちょっとは佳林ちゃんの努力も報われた瞬間だったと思うわ。ただ、そのあともメンバーの脱退とか、自身のケガだとか、過酷なライブツアーの敢行だとか、佳林ちゃんの試練は続くのよ。しかもつんくさんが病気になっちゃって、モー娘。意外の楽曲は手掛けなくなったところで正直、モチベーション大丈夫かな?って心配してたんだけど、ドラマの主演も決まって、しかもドラマ内ユニットのプロデュースをつんくさんがするっていうじゃない!? ほんとイイ話よね〜。このドラマの舞台挨拶の時につんくさんがサプライズで登場して、びっくりした表情がどんどん泣き顔になって、号泣しちゃう佳林ちゃんをみて、私ももらい泣きしちゃったわ〜! 恋人役のイケメン俳優・吉沢亮君とのシーンにキュンキュするのも楽しいけど、つんくさんの愛に包まれて、ストイックにアイドルを続ける佳林ちゃんのリアルストーリーこそが一番面白いって、みんなに気づいてほしいわ〜。

2016/3/19


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