<<ほぼ日替わりコラム>>

映画「黒崎君の言いなりになんてならない」から学ぶ意外な現象!?
テレビ大好きOL K子
“壁ドン”っていう言葉は流行ってから、福士蒼汰クンの『ストロボ・エッジ』、山崎賢人クンの『L・DK』、東出昌大クンの『アオハライド』…と、 まだまだ少女漫画の実写化ブームがおさまる気配はなさそうよね。私だってさ〜、片思いしてるだけで毎日が楽しい!っていう初々しい時代もあったのよ〜! でも、大人になるにつれてもうそんなドキドキする恋愛なんてしなくなっちゃうじゃない? うわ〜私乾いてるわ〜。 だからたまに胸キュン青春ラブストーリー映画DVDをレンタルしてきて、若手のイケメン俳優に癒されてるんだけど、こないだついに友達に誘われて劇場に行ってきたの。
その日観たのは、ジャニーズ若手ユニット「Sexy Zone」の中島健人クンが主演する『黒崎君の言いなりになんてならない』よ。コンサートとかバラエティ番組とか、普段から王子様キャラで知られる中島クンが、映画の中でどんな風にキュンキュンさせてくれるの〜っ⁉ って、すごく楽しみにしてたんだけど、そんなことより、劇場の意外な雰囲気にびっくりしちゃった。
この映画は、中島クン扮するドSの高校生・黒崎君が、ヒロインの女の子にキスしたり、耳元でささやいたり、急に抱きついたり…まさに“エロキュン”ラブストーリーっていうキャッチフレーズがぴったり当てはまる、ドキドキなシーンが盛りだくさんなのね。で、むずがゆくなるようなキザなセリフとか仕草のたびに、「これって現実世界じゃありえないけど、物語の中だったらイケル! ステキ!」って私は思ってたんだけど、劇場にいるファンたちは違うの! 「プププーッ」っていう失笑が起きるの!「エッ⁉ みんな中島君のファンじゃないの⁉」ってなんだか不思議な気分だったわよ。確かにアリエナイ展開が続くし、そもそも高校生のドS王子っていうキャラ設定が非現実的すぎるんだけどね。でもさ、ちょっとおかしいなって思っても若いジャニーズファンだったら一応「キヤーッ!」って言いそうなものじゃない? それが違ってて、逆に達観しているというか、冷静よね。「キザ過ぎるキャラを全力でやり切る彼に、私たちファンがしてあげられることは、盲目的な歓声ではなく、このおかしな設定を心から楽しむことよ! 目を背けず、彼のありのままを愛したい」という気概が感じられたわ。
それとはまた逆で、一緒に観に行った私の友達は、黒崎君のライバル役を演じる千葉雄大クンの虜になってたわよ〜。強引な黒崎君とは対照的に、自然に手をつないだり、くしゃっとかわいく笑ったり…王道のキラキラ王子様って感じなの。クリクリかわいい目とプックリほっぺがかわいい千葉クンにぴったりの役柄で、みんなメロメロになってたわよ〜! 千葉クンって「アオハライド」の時も結局はヒロインにフラレちゃう、報われないライバルノ役をやってたけど、そういうキャラがホント似合うのよね〜。
こうやってジャニーズを見る目的で来たお客さんが新たなイケメンを発見するっていうのは、よくできたシステムよね。実績がないのに主役にキャスティングされてずるい! 他事務所の若手俳優の枠を奪っている! って、なにかにつけて批判の的になるジャニーズだけど、実際は持ちつ持たれつだと思うわ〜。あと気になったのが、ヒロイン役の小松菜奈ちゃん。オシャレなファッション誌の表紙を飾ったり、化粧品のCMでもよく見かけるし、一度スクリーンでも見たかったのよね〜。やっぱりかわいかった〜! 独特の色気があって、存在感がすごいわよね。こんな(いい意味で)フザけたエロキュンラブコメなんかに出なくても、オシャレでミステリアスなモデルさんとしてやっていけばいいじゃない! って思うんだけど、これからビッグなスターになるためには、たくさんの若い女の子が集まってくる話題の映画に出るのは通るべき道なのかもね。オシャレモデルは広く女の子に支持されて輝くものだしね…。
そんなこんなで、当初はジャニーズの正統派イケメンのキラキラしたアイドルオーラの輝きに癒されるつもりだったのに、図らずも自分を犠牲にして共演者を輝かせるという、健気なアイドルチャンのあり方を目撃する羽目になってしまったわ(笑) 予想とは違ったけど、かなり新鮮な空間だったわ…。家でドラマとかDVDを見るのも楽しいけど、また劇場にいってみよーっと。
2016/3/25


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